30代シェフドラン女子の告白 #16

 

Bonjour!
30代シェフドラン女子、酒豪ソムリエール
K子です。

前回『水の硬度』についてお伝えしたところ…

私が働いているフレンチでも今年のソムリエ試験を受けるコミ・ド・ランがおりまして。

その子に「K子さん!水の硬度について、バッチリ覚えました!!」
とわざわざ報告してくれました(笑)

むげには出来ないので「良かったね」と伝えましたが・・・
『酒類飲料総論』は、水の硬度を理解できたからと言って制覇できる科目ではありません!!

覚える事、まだまだあります。
あ・り・ま・す!!

ということで、
今回はワインの製造工程について。

ソムリエ試験では絶対に外せない項目『醸し』を一緒に学びましょう。

それでは、いつもの合言葉から!
「負けるな!現場戦士!!」

いきなりですが、問題です!

参考文献:日本ソムリエ協会

漢字がたくさん出てきて『漢字ノイローゼ』になっているコミ・ド・ランの皆さん、
起きて!目を覚まして!!

上の問題は、かなーり高い確率でソムリエ試験に出る問題です。
「今年は出ないのかなー?」と思ってたら出たり…

まるで、たまにふらっと訪れる常連のお客様のように(笑)

今回は先に答えを発表します!
正解は【1.醸し(かもし)】です。

ちなみに、実際の試験では読み仮名なんて書いてません!!
他の言葉もワインの醸造工程で大切な要素なので、覚えておきましょう。

『醸し』とはズバリ、赤ワインを赤ワインたらしめる醸造工程のことです。

何のことかサッパリなコミ・ド・ランの皆さん、順を追って説明しますね。

『醸し』を知らぬ者
赤ワインを語るべからず!


『醸し』とはザックリ言うと、黒ブドウを漬け込んでおくことを指します。

赤ワインの醸造工程は
①黒ブドウを収穫
②大きさ・種類など品種毎にわける
③破砕機(はさいき)で黒ブドウを潰す
④発酵させる(醸し)
⑤圧搾(あっさく)して液体だけ抽出
⑥樽で熟成させる
⑦ビン詰め
簡単ですが、このような工程で赤ワインがつくられます。

この醸造工程で『醸し』を行うことで、赤ワインの特徴である色と味が生まれます。

・黒ブドウの果皮
⇒赤色色素『アントシアン』が溶出

・黒ブドウの種
⇒渋味成分『タンニン』が溶出

『アントシアン』『タンニン』が溶出することで、私たちは赤ワインを美味しく飲むことができます。

『醸し』ときちんと読むことはもちろんですが、
・マセラシオン
・アントシアン
・タンニン
これらの用語も覚えておきましょう!!

あとでテスト出しますからねーー。

『醸し』は赤ワインのみ!白は?


「ワインには『醸し』が必要なんだ!」
と理解したコミ・ド・ランの皆さん!
その覚え方間違ってますよ!!

醸しが必要なのは【赤ワインだけ!】です。
赤だけ!!
↑ハイ、ここテストに出まーす(笑)

白ワインはブドウの皮や種を取り除き、絞り取った果汁だけでつくります。

ちなみに白ワインは通常、白ブドウでつくりますが、黒ブドウを使っても白ワインがつくれます。

フランス・シャンパーニュ地方では、黒ブドウ『ピノ・ノワール』から作る白ワインのことを『ブラン・ド・ノワール(blanc de noir)』と呼びます。

直訳すると『黒の白』
「白黒はっきりせんかい!」と怒りたくなる名前です(笑)

この『ブラン・ド・ノワール』は、黒ブドウを使用していますが『醸し』の工程を行わないので赤い色素が溶出されず、白ワインになるのです。

白+赤=オレンジワイン?

参考文献:日本ソムリエ協会

2017年度のソムリエの論述試験で、『オレンジワイン』について説明する問題が出題されました。

皆さん、答えられますか?

正解は
【『オレンジワイン』とは、白ブドウを原料にして赤ワインの製法を用いてつくったワインの事】

日本でもブームになったオレンジワインですが、最初につくられたのは『ジョージア』です。
(ここで「コーヒーの?」とか、ボケはいらない!)

黒海の東側に位置するジョージアの伝統的なワインづくりのスタイルがあります。
それは、素焼きした陶器(アンフォラ/amphora)に房付きのブドウを入れ、地中に埋めて『醸す』方法です。

このワインづくりを学んだイタリアの生産者が自国に持ち帰り、オレンジワインのブームが巻き起こりました。


現在オレンジワインは
・フランス
・オーストリア
・ドイツ
など、ヨーロッパ各地で盛んに生産されています。

赤ワイン、白ワイン、そしてオレンジワインのつくり方については、違いを理解しておきましょう。

時折、違いについて問題が出題されるので!

練習問題

さぁーて、それでは!
ひとしきりワインの醸造の違いに学んだところで、ちゃんと覚えているか練習問題を出します!
(そこ、「えー!」って言わない!!)

今回のコラムをちゃんと読んでいれば解ける〇×問題です。

コミ・ド・ランの皆さん、Let’s Challenge !!


練習問題として、6問出題しました!
いかがでしたでしょうか?

それでは、正解を発表します!
問1.×
問2.〇
問3.〇
問4.×
問5.×
問6.〇

答えが「×」だった問題だけ補足しますね。

【問1】
『醸し』が必要なのは赤ワインです!!
白ワインの醸造工程では通常、『醸し』はしません。

【問4】
これは引っ掛け問題でした(笑)
『ジョージア』は州ではありません。
れっきとした国です。

こんな引っ掛け問題はソムリエ試験で出ないと思いますが・・・

【問5】
白ブドウで皮・種ごと『醸す』!のがオレンジワインです。

オレンジワインの醸造工程は、1度覚えてしまえば何てことはないのですが、覚えるまで混乱するかもしれませんね。

練習問題の前に紹介した『各ワイン醸造の違い』をトイレに貼って、違いを覚えましょう(笑)


知っているようで意外と知らない、実は奥深いワインの世界。

赤ワイン、白ワインだけでも醸造工程が異なることがハッキリわかりましたね。

【醸し】については絶対ソムリエ試験に出ます。

ソムリエを目指すならば、『醸し』を知らずにワインを語れません!!

一発合格を目指すためにも、頭に叩き込んでおきましょう!

現場の人たち、負けないで!!

Bon appétit !!

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飲食人研究所 編集部

「飲食人参加型!」というコンセプトの元、店長・広報・社長まで飲食に関わるプロフェッショナルから、様々な「役に立つ」「知らなかった」「あるある!」情報を受け取り発信します。 その他にも編集部発信で、飲食にまつわる雑学、平日休みでも遊びやすいレジャー情報、休憩時間にさっと見て癒されるペット動画などたくさんのコンテンツをお届けします。